ある絵本のお話です、その絵本は、大きな赤い壁に囲まれた場所に住んでいる動物たちの話です。
主人公である知りたがりの小さなネズミは、壁の向こうに何があるのかが知りたくて、他の動物たちに聞いてみます。
しかし、返ってくる答えは、「壁は怖いものから自分たちを守ってくれている」「壁は昔からある、当たり前のもの」「難しいことは考えないほうがハッピーになれる」「壁の向こうは、何もない闇がある」といったものでした。
そうした答えに満足できないネズミは、あるとき壁の外から飛んできた空色の鳥の背に乗せてもらい、壁の外に出てみます。
すると、暗くて怖いと思っていた外の世界は、カラフルで夢のような場所だったのです。
外の世界の素晴らしさを知ったネズミは、他の動物たちにそれを伝えようと元の場所に戻ります。
すると、そこに赤い壁はありませんでした。
空色の鳥はネズミに、最初から壁なんてなかったことを教えます。
壁は、自分自身が勝手につくり出していたものだったのです。
今の時代は新しい技術や考え方・新しい常識が次々と登場しています。
そうした新しいもの、自分の価値観や観念にそぐわない物を受け入れるのには抵抗があり、できることなら避けて通りたいと思ってしまいます。
知らず知らずのうちに、心に壁を作ってしまっている状態になります。
多様性を受け入れる事が出来ない状態を自ら作り出す事、これほどもったいないことはありません。
自分が作り出している、価値観・観念・固定概念・常識、これらについて再検討(疑ってみる)する必要性を感じています。
心を軽く穏やかにするためにも、新しい物を取り入れたり、不要な観念を取り除いたり、自分の思考が受け入れる事に抵抗する事柄について、何故なのか深く考えて頂きたいと思います。
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